もう辞めたい。結構しんどいものですね。
既に人気とか考えてないので、ノープランから35分で書き上げました。
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謎の大爆発にびっくりして急いで町に戻り、気に入って寝床にしてしまった納屋で寝た。
翌朝ツユを見かけた時は昨夜のことを思い出して飛び上がってしまったが、何も言わずに残飯を置いて去った。
怒ってないのか?それとも怒りが限度を超えているのか?これ食って大丈夫なんだろうか?悩んでしまったが気がついたら食ってしまっていたので食い切った。あんまりおいしくないです。
今朝の訓練は中止で、兵士のみなさんは早くから整列して出陣していった。もちろんご主人もだ。どうやら何か大変な事があったそうである。知らんなぁ。
何にも無いとは思うんだけど、さっきから嫌な匂いがする。こんな強烈なのは今までに無い。
これはまさか俺のせいか?ちょっと笑ってられない感じがするぞ。
「犬、足になりなさい」
「ヒャウン!?」
なんなのこいつ!?急に現れるんじゃありません!というか怒ってないの?
「急ぎます、しっかり走りなさい」
構わずヒラリと乗って柔らかい尻を載せた。ふむ。
「行け」
ご主人に追い付くべく急行した。といっても速度差は20倍はある、すぐに追いついたんだが。既に人もどきと入り乱れる乱戦中だった。
凄い数だ、前世最後の戦争を超える数。やっぱりコレ隣国の攻撃なのかな?
しかしどうすんのコレ?この状況じゃ魔法をぶっぱなすわけにも行かないだろう。
「先に進みなさい、集団の気配があります」
えぇ~?ご主人はいいの?
バン!
両脚で腹を締め付ける様に叩かれた。ふっ馬鹿めそんな物じゃ気持ちが良いだけだ。
気持ちよかったので従った。
ご主人、オルヒ、そんな奴らにやられるなよ。
先に進み小さな丘を登ったところで大量の人もどきを目視した。奥には人間も見える。1000か2000か?とんでも無い数だ。
本当にこいつらの動きは謎だ、戦うならまとまった方がいいだろ?後ろで何をしているんだろう?
「うってつけですね。」
「わう?」
「やりなさい」
「わん??」
え?何言ってんの?それってアレの事?なんで知ってんの?というか人間いるじゃん、嫌だよ流石に。
「やつらが何をやっているのか見なさい。アレは生かしておいて良い物ではない」
俺から降りて指を指す先を見ると、後ろの方で人もどきが大きな箱を運んでいるのが見える。
その箱の中には人もどきが入っていて、人間が何かをすると人もどきは起き上がり整列していく。
いや、違う、運ばれているのは人もどきじゃなくて。
「分かったでしょう。終わらせてあげなさい。あの人達に与えられるのは終わりだけです」
そうか。じゃあ一発で綺麗に終わらせてやらないとな。
「人間共も悪徳に浸かり、既にただの獣でしょう。何も気にする必要はありません」
それ以上言わなくていいよ。
腹の中の怒りを力に変える。一度しか撃った事は無いがコレを吐き出せばいいと本能が教えてくれる。これは魔法なんだろうな。呪文は無いが俺の意志でどこからか魔素が集まってくるのを感じる。
歯を食いしばり四肢を踏ん張って力を溜める。あそこに居る奴らを一発で始末する。苦しむ暇もなく終わらせてやろう。
「アァァァ!」
凝縮した魔素が光を帯びる。開いた口の奥から光を漏らして敵を睨みつけた。
大気が振動し、不吉を感じさせる地鳴りのような音が響き渡る!臨界だ!!
「なぎ払え!」
「アオオーーーーン!!!!!」
ピュン!
しっかりと収束した光の束が奴らの先頭に着弾する。そこから首を振って後方まで届かせた。
ズドォン!!
光の後をなぞるように炎の壁が立ち上がる。地獄が再現されたかの様だ。これを自分がやったというのが受け入れがたい。あの中で生き残る生物はいないだろう。
「ここはもういいでしょう、私を町に戻してから援護に向かいなさい」
え!?急に余裕のあること言うじゃん。まぁいいけどさ、ただの人もどきにやられるとは思わんし。
ご主人は結構強いしオルヒは切り札だ。心配はしてない。
後詰めを処理したことで今日の戦いはほぼ終わりだ。俺は尻の感触を楽しみながら町に戻った。
ツユを降ろして戦場に向かったが、既に終わっており後処理の最中だった。
ご主人の健在を確認した後、オルヒを乗せて帰った。
こっちの方が少し柔らかくて重いな。
ちょっとささくれた俺の心は俺専用エリクサーで完全回復したのだった。
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