中編投稿テストの為の書き溜め④ 

小説で稼ぐ

5話まで完成しました。ここで6~8話くらいつくってしまいたい。

この作業は全然おもしろくないですね。書いてる内容も自分で全然おもしろくないし、沢山キャラ出すの面倒くさいです。
本当は主人公以外全員モブでひたすら修行して隠者になるような話が書きたいです。

―――――――――――――――――――――

「おはようセリナ」
「おはよう鉄平」
憂鬱な月曜日の朝、隣に住むアメリカン美少女と一緒に登校だ。中学校までは徒歩。客観的に見ると喜ぶべき状態だと思うよ俺も。だが実のところ、全く釣り合っていなくて引け目というか、若干苦痛なのだ。
二人で歩いていても微妙な空気なのはお互い分かっているが、家が隣なので自然と一緒になってしまう。ちなみに下の名前で呼ぶのは本人に強制された。

「昨日は抜け駆けしてダンジョン潜り直したらしいじゃない」
話し回るの早すぎんよ。
「まぁ、ちょっと物足りなくて。夜は空いてて良かったぞ」
「ふ~ん、それでいくら稼いだの?」
「あー、5万ほど」
ちょっと驚いてる。俺らの歳で5万は結構な額だ。
「そっかー。でも夜のダンジョンは流石にねー」
俺も怒られてしまったが、女子が夜にソロダンジョンは更に覚悟が必要だろう。ダンジョンの中では他人も敵なんだ、奪われるのは金と物だけじゃない。

「セリナは美人だからな、行くならグループがいいだろ。他人が少ないだけでモンスター狩れる数はずっと増える」
「美人なのも疲れるのよね、損な事ばっかりだわ」
髪を掻き上げ、控えめにポーズを取って呟く。しっかり自覚が有り照れもない。自他ともに認める美少女だ。
学校も近づき、生徒の中にはそんなセリナに見惚れる連中もいる。突然の告白を隣で鑑賞させられた事もある。声をかけられるくらいはしょっちゅうだ。本人も慣れた物で、俺が口を出すようなことはない。

「あ、レイ!」
玲司を見つけたセリナが嬉しそうに駆けていく。登校時のこのタイミングがなぁ、すげぇ嫌なんだよなぁ。
「おはようレイ、今日も仏頂面ね」
「あぁ」
ここでパートナー交代です。周囲は2人に対する嫉妬の目と俺に対する哀れみが半々だ。やめなさい、そんな目で俺をみるんじゃありません。
「おはようさん」
「あぁ」
追いついて挨拶、ちゃんとおはようって返しなさい。

「鉄平は昨日解散した後に1人で潜り直したらしいのよ」
「なに?」
ギロリと睨まれる。綺麗な顔したマッチョなので結構迫力があるんだ、やめてほしい。
「俺だけじゃないぞ、蓮も潜ったはずだ。バラバラだけどな」
「どういう事だ?」
「物足りなくてな。あの時間帯に帰る人が多いみたいで、20時以降はかなり空いてたよ」
「そうじゃない、何で黙っていくんだ。ソロで行きたかったとしても黙っている必要はないだろう」
「あー、そりゃあなぁ」
なんでかな?理由なんて無いんだが、だったら言っててもいいわけで。なんか、言う感じじゃなかったんだ。
「特に理由は無いんだけど、まぁ解散って感じだったし」
「………」
何もそんなに青筋たてんでもええやねん。

玲司が怒る理由がいまいち分からん。ソロなんだから未知の危険があるのは当然だが、俺達は探索者になるんじゃないのか?危険なんて承知の上だろう。
「お前は本当に探索者になる気があるのか?」
「もちろんだ、だから多少の危険は受け入れてる」
はぁぁ~とクソデカ溜息を吐かれてしまった。
「お前は昨日、よく知りもしないダンジョンをソロで潜った。危険な行為だったが結果は平気だった。それでお前はこれからもそんな事をずっと続けるつもりなのか?危険な行為をずっと続けて、ずっと無事でいられると思っているのか?」
「いや、それは。そんなに危険でもなかったし」
「探索者は危険な仕事だ。だからこそ最大限の安全を確保しなきゃ生き残れない、続けられない。鉄平、お前本当に探索者でやっていく覚悟があるのか?」

――――――――――――――――――

「ていう事があったんだよ」
「はははっ、あいつらしいな」

学校に着いて授業が始まる前に蓮の所に相談に行った。
「あいつにはあいつの考えがあるんだろう。お前にもお前の考えがあるんだろう?」
ふむ、そんな物はない。考えたこともない。
「あ~、まぁ、実はあんまり考えてない」
「そうか、実は俺もそんな感じだ」
やっぱそうだよな。うん、探索者なんてこんなもんだよ。
「俺達長生きしそうにないな」
「そうだな」
「玲司が正しいってのは分かるんだけどな」
「そうだな」
俺達はこんなもんだ。だから探索者になるんだしな。

「玲司になんて言うかなぁ」
「次からは声かけたら良いんじゃねぇの、後はアイツが考えてくれるさ」
天才かよ。
「玲司は、探索者になるかな」
「どうだろうな、あいつが決めるさ」
やはり天才か。
「お前頭いいな」
「頭が良いってのは玲司みたいな奴のことだろ」
「そうだな、後の事は玲司に考えてもらうとするか」

玲司には不快な思いをさせて朝から顔を歪めさせてしまったが、俺の方も毎朝BSS(B:僕が S:先に S:好きだったのに)を味わわされているんだ。すまんが頭を悩ませてくれたまえよ。

「玲司!」
ギロリと睨まれたが怖くねぇぞ!
「すまん、次から先に伝えるようにするわ」
「危険行為についてはどうなんだ」
「分からん、死なないように気をつける」
言うだけ言って自分の教室に戻った。男三人クラスは別だ。後が怖いが、俺は自分を変えるつもりがない。だったら誤魔化してもしゃーないよな。

「はい、今日はここまで。次は難しいとこだから予習しておくように」
授業が終わった。探索者になると決めたので何も頭に入れてない。

「姫川さん、社くんと水島くん何かあったの?」
「それね、昨日あの後に鉄平と蓮がそれぞれソロで潜ってたらしくて」
「え~!あぶないよ~!怪我しなかったの?」
「うん、それは大丈夫みたい。でもそれを聞いた玲司が怒っちゃってね」
「それは水島くんが怒るのも仕方ないわね。危ないし、抜け駆けされちゃったみたいじゃない」
「仲直りさせないと!」
「勝手に元に戻るでしょ、あいつらいつもそんな感じじゃない。」

そういう話は俺に聞こえない所でやってくれませんかね?
休み時間を寝た振りでやり過ごす覚悟を決めたところで玲司が教室に入ってきた。
「鉄平、ちょっとこい」
すごく嫌です。でもついていく。

あまり時間もないので少しだけ人の少ない廊下の端で、玲司と話をつける
「これからは危険な事をする前に事前に報告しろ」
「分かった」
「金を稼ぎたいのか早く強くなりたいのか知らんが、俺がプランニングしてやる。だから俺の指示に従え」
「それはできん、俺も蓮も自由にやりたいんだ。きっと上手く行かない」
「なに?」
「出来もしないことを約束するわけにはいかない」
「人の話は聞かず、危険もお構いなしって事か?そんなのは探索者ですら無い!何も出来ないまま早々にくたばるだけだぞ!」
「そういう訳じゃないが、誰かを上にして指示を受けて働くとか。俺達そういうの駄目なんだよ。頭の中が適当なんだ、知ってるだろ?」
「……なら」
「ん?」
「ならお前がリーダーになれ。俺が相談役で、蓮はお前の駒だ。お前なら蓮を上手く扱える」
いやだから駒とかそういうのはね?蓮も自由にやりたいはずだ。
「蓮を死なせたくないならお前が上手くやれ、それが出来なきゃ二人共犬死にするのが目に見えてる」
「玲司は、玲司は本気で探索者やるつもりなのか?中卒の探索者になるんだぞ?」
「覚悟の上だ」

―――――――――――――――――

「ていう事があったんだよ」
「ふーん、まぁいいんじゃねぇの」
放課後、蓮を捕まえて玲司の提案について考える。

「リーダーとかわかんねぇよ。だってモンスター倒してるだけでいいからって探索者になるんだぜ?リーダーなんて考えられんわ」
俺はもっと気楽にやりたいんだよ。
「もっと考えろって事じゃねーの。よっぽどおれらがすぐ死にそうなんだろう」
うーん。確かに死にたくはない。俺は気楽に生きて行きたいのであって、別に死にたい訳でも修羅道を歩みたいわけでもない。
「蓮は俺がリーダーでいいのか?というかパーティ?クラン?作って一緒にやるのか?」
「俺は構わんぜ。お前らに面倒を任せるのは良さそうだ」
気楽に言ってくれるぜ。でも蓮がリーダーなんてやるわけない。ほんとに俺がやるのか?うーん。

ガガーン!!
瞬間!俺の脳裏に圧倒的閃き!体中に電撃が走り、衝撃は地面を揺らした!(気分)
「いいんちょをリーダーにしようぜ!!」

「智子をか?何であいつ?」
「いいんちょは真面目だし面倒なこともしっかりやってくれるだろ?ダンジョンにも興味津々だし、リーダーとか好きだろ。それになんと言ってもお前と一緒なら頑張るんじゃねぇかなぁ!えーおい!お前もやる気上がるだろ!?」
「またそれか…おめぇはほんと~によ~、わかってねぇなぁ」
それになんと言ってもいいんちょには大きな動機があるのだ!
「いいんちょはさ、貧乏なんだよ。一緒に稼いでいこうぜ」
「おま……はぁ」
いいんちょの家は父母が居なくて祖父祖母との同居だ。理由はうちのかあちゃんと同じ。
弟妹が3人も居るので、いいんちょは進学を躊躇ってダンジョンに興味を持っているのだ。
「それに俺、いいんちょからお願いされたら多少嫌な事でも嫌じゃなくなる気がする」
「なにいってんだかよ」

なんとか蓮の説得に成功し(?)、一旦家に帰ってからいいんちょの家を訪ねた。わざわざ会いにったのはもちろん意味がある。
「い~い~ん~ちょ~あ~そ~ぼ~!(クソデカボイス)」
「ちょっと!やめなさいよ!」
速攻でいいんちょが出てきた。軽戦士とか向いているのでは?髪を解いてるの久しぶりに見たな。
「いいんちょに相談があってな、時間良いか」
「はあ?スマホ使えばいいじゃない、なんなの一体」
ぶつくさ言ってるいいんちょの後ろから3人のキッズが顔を出してきた。長男の賢、次女の百合、三女の涼花だ。
「あ、てっぺいだ」「てっぺいまたねーちゃんにあいにきた」「てっぺーおやつもってない?」
「コラ!ちょっと家に入ってなさい、すぐ戻るから」
「いやいやい~んだよ、今日はこいつらに土産があるんだ。ほら、うまいぞぉ」
俺は左手に持った寿司を掲げた。スシゾーで詰めてもらった40貫セット5,500円だ!
「す、すげぇ!」「てっぺいこれ食べていいの!?」「てっぺーはかみ」
「え?え?なんなの?」
効果は抜群だ!ここで更に畳み掛ける。
「おっとそれだけじゃないぜ?」
右手に持った箱を掲げて追撃だ!ミスドーナッツのお姉さんにお任せで詰めてもらったドーナツ5,000円分だぞ!
「てっぺい!てっぺい!」「てっぺいあいしてる!」「てっぺーねえちゃとけっこんして」
キッズは大はしゃぎだ。寿司よりドーナツ、当たり前だよなぁ。

「ちょ、ちょっとあんた達落ち着きなさい!」
「ほら、俺はねーちゃんと話があるからな。持っていきな」
ワー!!っと抱えて奥に引っ込んだ。元気があって大変よろしい。
「うぅっ、恥ずかしい。社もなんで急にあんなの持ってくるのよ、高かったんじゃないの?」
「昨日ソロで潜ったの聞いただろ?みんなと別れてからソロで5万円ちょっと稼げたんだよ。だからお裾分け」
「え?そんなに?……ほんとに?」

よし、つかみはOKだ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました